バードフレンドリー®コーヒープログラム

渡り鳥が休息する森で生まれたコーヒーを「バードフレンドリー®コーヒー」と呼びます。

熱帯の森林を利用したシェードグロウン(木陰栽培)かつ有機栽培で生産されたコーヒーをプレミアム価格で買い取ることで、生産農家を支えなが ら森林伐採も防止し、そこで休む渡り鳥を守るプログラムです。コーヒーから生まれた収益は、このプログラムを創設したスミソニアン渡り鳥センターの研究調査資金として、世界中の渡り鳥保護・生態系保護のために利用されています。

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プログラムの規模

バードフレンドリー®認証を取得している農園は現在、12カ国、27農園(農協含む)に亘り、総農園面積は約7,000haにおよびます。

1,400の生産者(ラテンアメリカ+エチオピア)が9百万ポンド(4,000トン)の生豆を生産し、プログラム認定の第三者機関(OCIA、Mayacertなど)が認証を与えます。承認された生豆は、各国の輸入業者を通じ、31のロースターによって米国、日本、ヨーロッパ市場で販売されています。
※2017年3月現在

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シェードグロウン(木陰栽培)

コーヒーの栽培にはシェードグロウン(木陰栽培)とサングロウン(直射日光)があります。近年では低コスト化を図る大規模なプランテーション型経営が増え、一部地域で収穫の機械化が進み、木陰を作るシェードツリーが伐採されています。

森林に近いシェード(木陰)を保つバードフレンドリー®認証農園では、有機栽培で収穫もすべて手摘みと、とても手のかかる栽培をあえて実践していますが、木陰でコーヒーを育てることは、コーヒーが森林の恵みにより栽培されてきた歴史を考えると、伝統的かつ持続可能な農法といえます。

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バードフレンドリー®コーヒーの認証基準

バードフレンドリー®コーヒーの認証を取得するため、各コーヒー農園は大きく分けて2つの基準を満たす必要があります。

1つは有機栽培であること。もう一つは自然林に近い環境を保つシェードグロウンの独自基準です。これは、シェードツリーが農園の40%を覆っていること(地面から空を見上げた時、シェードツリーの枝葉に40%覆われていること)、11種類以上の樹種で構成されていることが求められます。加えて、シェードツリーの高さにも基準が設定されており、60%が12メートル以上の中木であること、20%が15メートル以上の大木であること、小木が20%あることと定められています。つまり、農園のシェード(木陰)の構造が自然林に類似していなければならないのです。

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木陰に集まる渡り鳥たち

1年間に約5億匹の鳥たちが、冬を越える為、食事の為、子孫を残す為に世界中を旅すると言われています。しかし、自然環境が破壊される事に伴って、渡り鳥がどんどん減少しました。

研究結果によると、森林・シェードグロウン農園では通常の農園に比べておよそ2倍の種類の動物が生息すると言われています。

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キマユアメリカムシクイ

繁殖地
: 米国(北東部)、カナダ
避寒地
: コロンビア、エクアドル、ペルー
特徴
:コーヒー農園含むアンデス山脈1000~3000メートル)に多く見られる

シロクロアメリカムシクイ

繁殖地
:米国、カナダ
避寒地
:メキシコからペルーの中南米各国、カリブ海各国
特徴
:白黒の縞模様が美しく広範囲に生息する渡り鳥

ノドアカハチドリ

繁殖地
:米国、カナダ
避寒地
:メキシコからコスタリカまでの中米各国
特徴
:体長約8センチながらもメキシコ湾をノンストップで飛来